HBF 公益財団法人 放送文化基金

文字サイズ:

HOME放送文化基金賞受賞のことば 第41回【番組部門】テレビドラマ番組部門

放送文化基金賞

受賞のことば 第41回【番組部門】テレビドラマ番組部門

★最優秀賞

相棒 season13
(テレビ朝日)

和泉聖治さん、輿水泰弘さん

 2000年に始まった初回から、積み重ねたエピソードは約250本。それでも「このシリーズはまだまだやれることがある」という水谷豊さんの言葉に引っ張られるように、一同で今シーズンの制作にあたりました。それだけに今回、新作も多数あるなかでこの番組を評価して頂けたことがとても嬉しく、感謝しております。スタート以来、このシリーズの骨格を作り上げ発展させてきた主演の水谷豊さん、脚本の輿水泰弘さん、音楽の池頼広さん、それらをまとめ上げてきた和泉聖治監督、さらに歴代の相棒役を始めとする多くのキャストやスタッフ、脚本家の皆さんの長年にわたる積み重ねが今日に繋がりました。そしてそれも視聴者の皆様の支えがあってこそ。本当に有難うございました。
テレビ朝日 桑田 潔

★優秀賞

土曜ドラマ 55歳からのハローライフ
(NHK)

加藤拓さん、中島由貴さん、訓覇圭さん

 TVドラマの仕事をしていると、どうしても若い輝きに目を奪われてしまいがちです。でも、大人の魅力が存分に伝わる、とびっきり平均年齢の高いドラマがあって欲しい、とも思うのです。そんな時、『55歳からのハローライフ』と出会いました。憧れの村上龍さんが“老い”を描くなんて!という小説です。そして現場にも、決して若くはないスタッフ陣が自然と集まり、4K制作で撮影から仕上げまで丁寧に丁寧に作業を積み重ねました。その結果、「こんなTVドラマがあってもいいよね!」ということで賞を頂けたのだとしたら、とても幸せです。
NHK 訓覇 圭

●奨励賞

松本清張二夜連続ドラマスペシャル「坂道の家」
(テレビ朝日)

黒田徹也さん、船津浩一さん

 松本清張の名作を、監督・鶴橋康夫さん×脚本・池端俊策さんという、数々の社会派人間ドラマの傑作を世に送り出して来られたお二人に、新たにドラマ化して頂きました。舞台を現代に置きかえ主人公のエピソードを積み重ね、より深い心の闇を描き出す作品が完成しました。女の情念の怖さと男のエゴイズムの愚かさを、尾野真千子さん、柄本明さん、小澤征悦さん、渡辺えりさんら芸達者な俳優陣が体当たりで熱演されました。濃密な情感と余韻を残す仕上がりは鶴橋監督の独壇場であり、昨今のドラマ界に大きな刺激を与え得る作品になったと思います。今回この賞を頂けたことは大きな喜びであり、今後への励みともなります。関係者の方々に深く感謝申し上げます。
テレビ朝日 船津浩一

●奨励賞

土曜オリジナルドラマ
連続ドラマW グーグーだって猫である

(WOWOW)

犬童一心さん、高嶋知美さん

 犬童一心監督から「グーグーだって猫である」をもう一度、連続ドラマとして撮ってみたいとの申し出からこの企画はスタートしました。グーグーとの出会いから別れまでの16年間を、原作の世界観は踏襲しながらも全く新しいオリジナルストーリーとして構築し、小島麻子という一人の女性を取り巻く出会いと別れを、美しい吉祥寺の溢れる緑の中で映し出すことが出来たのは何よりも嬉しいことでした。主演の宮沢りえさん、長塚圭史さん、黒木華さん、田中泯さん、その他の魅力的なキャストの皆さんが、このドラマの世界を更に美しく広げてくださいました。素晴らしい賞を頂けましたこと Good Good Team of グーグーを代表して御礼を申し上げます。ありがとうございました。
WOWOW 高嶋知美