HBF 公益財団法人 放送文化基金

文字サイズ:

HOME放送文化基金賞受賞のことば 第41回【番組部門】テレビエンターテインメント番組部門

放送文化基金賞

受賞のことば 第41回【番組部門】テレビエンターテインメント番組部門

受賞一覧へ戻る

★最優秀賞

しくじり先生 俺みたいになるな!!
(テレビ朝日)

北野貴章さん、畔柳吉彦さん

 しくじり先生は、まだ経験の浅い若手ディレクターが企画しました。AD時代の彼は、朝来ない・会議も遅れる・報告もない、ダメダメなADさんでした。いつも怒られまくりの彼もいつしかチーフADになり、ある思いが。「自分と同じ失敗をしないよう、後輩に注意してあげよう…」企画誕生です。失敗=悪いこと。というイメージが強いですが、かのビルゲイツ氏いわく「成功を祝うのはいいが、もっと大切なのは失敗から学ぶことだ。どんな社会にも、ミスをして、それを最大限活かしたことのある人が必要だ」と。これからも多くのテレビマンのしくじりから楽しいテレビ番組がどんどん生まれると思います。
 視聴者のみなさん楽しみにしていて下さい。
テレビ朝日 畔柳吉彦

★優秀賞

秋の文学スペシャル 漱石「こころ」100 年の秘密
(テレコムスタッフ、NHK、NHKエンタープライズ)

長嶋甲兵さん、羽根井信英さん

 「活字離れ」が叫ばれ、特に「文学」は殆どテレビで取りあげられなくなっています。そもそも「文学を読む」ことにどんな意味があり、どんな快楽があるのだろうか?と考え、このような「深読み読書会」を始めました。きっかけは「夏目漱石」。彼は東大教授を辞め、職業作家として立つ際、こんな言葉を遺しています。「維新の志士のような心持で命がけで小説を書きたい」一人の人間が命がけで書いたもの、作ったものには強い“いのち”が宿ります。長い歳月を越え、人々の「こころ」に生き続けます。この「読書会」は、作品の奥底に分け入り、“いのち”の輝きや深遠を探し出す“冒険”でした。“エンターテイメント”として評価して頂き感激です。
テレコムスタッフ 長嶋甲兵

●奨励賞

おばあちゃんの台所
(テレビせとうち)

遠藤美穂さん、浅井批文さん

 この番組は社内公募がきっかけで誕生しました。提案者がいきなりプロデューサーに任命され、信頼できる女性社員4人(全員兼務)でチームを結成し、プロジェクトをスタートさせました。おばあちゃんを探すのが大変で2週間に1本が本放送、翌週は再放送という特殊編成。おばあちゃんの負担を考慮して番組尺も途中から25分を15分に変更するなど、会社にわがままを聞いてもらいながらここまでコツコツ続けてきました。手作り感あふれる我が番組がこうした賞をもらえたこと。おばあちゃんたちに嬉しい報告が出来ることが、ただ嬉しいです。
 この受賞をきっかけにさらに「おばあちゃんの台所」の輪が広がって欲しいと願っています。
テレビせとうち 遠藤美穂

●奨励賞

6人の村人!全員集合
(TBSテレビ)

安田 淳さん、合田隆信さん

 この度は、誠にありがとうございます。出演して頂いた「村人」の皆様、ご尽力して頂いたマネージメントの皆様にはあらためて御礼申し上げます。
 この番組は、「夢」の企画です。現場で6人がそろっている画を見た時は、まさに夢心地でした。一方、ここではずしたら、バラエティの将来をなくしてしまうのではと、視聴率が出る朝は吐きそうでした。なんとか、これからバラエティを創っていく若い制作者に対し、「バラエティはまだまだ面白いぞ!」というところを見せることができたかと感じております。そういった意味で、名誉ある賞を頂戴した事を心から誇らしく、嬉しく思います。本当にありがとうございます。
TBSテレビ 安田 淳