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放送文化基金賞

受賞のことば 第43回【個人・グループ部門】放送技術

●スーパーハイビジョン試験放送用受信機 開発グループ(NHK、シャープ)

スーパーハイビジョン試験放送用高度BSデジタル受信機の開発


原哲さん、瀧澤和史さん

 この度は大変名誉ある賞をいただき、心から嬉しく感じております。世界に先駆けて開始した8Kスーパーハイビジョン衛星試験放送を受信するため、新放送方式への対応、大容量信号処理、小型化・省電力化などの課題に取り組み、今回の受信機を開発しました。2018年には実用放送が開始し、2020年には東京オリンピック・パラリンピックを迎えます。「臨場感あふれ、迫力ある番組を、どこの家庭でも見ることができる」そのような未来を目指し、今後も様々な開発に取り組んでいきます。
NHK 原 哲

●SDI-Hyper開発プロジェクト(フジテレビジョン)

超高速データ伝送装置「SDI-Hyper」の開発


吉村理希さん、金森健彦さん

 「SDI-Hyper」は、大雨でのSNG運用の課題や、4K伝送回線をどうするかという課題から、放送局が日常的に使っている大容量かつ安定したHD-SDI回線をうまく使おうという発想から生まれた開発品です。「こんなものが出来たらとても便利だな」という発想から、設計・試作・検証を行って製品化に至るまで約3年かかりましたが、とても画期的な製品を開発したと自負しております。この製品が、我々だけでなく放送局や回線事業者等多くの方々の役に立つことを願っております。 
フジテレビジョン 吉村理希

●プロキシ編集プラットフォーム開発グループ(関西テレビ放送)

アーカイブ統合型ニュース制作システム~プロキシ編集プラットフォームの開発


小池中さん、上田宏一さん

 プロキシ編集プラットフォームは、ニュース制作においてファイルベースのワークフローが広く普及している今日でも効率化が十分とはいえなかったアーカイブ素材の再編集を迅速にできる仕組みです。解像度の違いによる制限を受けない汎用性を生かし、将来は4K/8Kでの制作が可能となるよう研究開発を続けていきたいと考えております。このたびは権威ある賞を頂き、大変感激しています。ありがとうございました。
関西テレビ放送 小池 中

●手話CG生成システム開発グループ(NHK)

気象情報の手話CG生成システムの開発


東真希子さん、梅田修一さん

 NHKでは「人にやさしい」放送技術の研究開発を進めています。その中で、聴覚に障がいのある方への情報提示サービスを拡充するため、気象庁のデータから手話CGを自動で生成するシステムの開発に取り組んできました。最新の天気予報を手話CGでご覧いただけるWebサイトを開設し、多くの反響を頂いております。
 今後もユニバーサルな放送サービスの実現に向けた研究開発に努めたいと思います。
 この度は大変名誉ある賞を頂きありがとうございました。
NHK 東 真希子