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放送文化基金賞

受賞のことば 第45回【個人・グループ部門】放送文化

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髙橋孝之

中海テレビ放送 代表取締役会長、サテライトコミュニケーションズネットワーク 社長

30年間にわたり地域・住民との協働による番組作りでケーブルテレビ界をリードし、全国120局以上に採用された緊急情報サービスで減災に貢献

 私は「メディアを市民の手に取り戻す」の理念のもと、中海テレビ開局以来、市民主体の魅力ある街づくりに取り組んできました。東日本大震災以降、緊急情報の発信においてケーブルテレビ局の役割は大きくなり、SCNのサービスを導入頂いた全国の局と共に地域の安心安全を担い、信頼を得てきました。
 今回の受賞にあたり、関係者の皆様には感謝の念に堪えません。社員全員と喜びを分かち合い、今後も“地域情報”というシーズを創造し、ニーズを掘り起こすメディアでありたいと思います。

田辺眞人

園田学園女子大学名誉教授

長年にわたる地域放送への貢献

 大学で西洋古代史を専攻していた時に、身近な地域や生活の歴史をも学ぶ必要があると感じ、兵庫県や民俗の研究を始めました。そこには現在や未来の諸問題を解く鍵がたくさんありました。このことを大学や生涯学習の場で発信してきました。このような教育活動の中で、幸いにも放送という手段を使わせていただく機会に恵まれました。すばらしいスタッフの皆さんと一緒に、楽しく学べる番組作りに参加させていただいたうえに、このような賞をたまわり、驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。

 『RAB 耳の新聞』パーソナリティと制作スタッフ

青森放送

目が見えないパーソナリティたちの番組制作への挑戦と、ラジオ放送40年の成果


小田垣康次さん  山本鷹賀春さん

 視覚障害者ならではの「視点」は、健常者が障害への理解を深めるきっかけとなり、私たちスタッフもこの番組から多くのことを学ばせていただきました。目が見えなくても独りで録音取材に出かけ、自分で編集し、独りで番組を進行するパーソナリティのみなさんには、障害者をとりまく社会をラジオで変えていきたいという熱い思いがあります。この番組を今後も継続していくことがバリアフリー社会実現のため地元メディアに必要なのだと、私たちも気持ちを新たにしております。
青森放送 山本鷹賀春

NHK 潜水チーム

NHK

高度な専門技術力を駆使して半世紀以上にわたり多彩な水中映像コンテンツを制作


柿崎 耕さん 平野康人さん 山本友生さん                             小松宏司さん

 “水中撮影”と聞くと「そんな特殊な撮影の頻度は少ないのでは」と思われるかもしれません。しかし、毎週の自然番組をはじめ、ニュース、情報、スポーツなどNHKの多様な番組から多くの水中取材のオーダーが舞い込みます。その全てにおいて、安全に事故なく魅力的な映像を撮影することを積み重ねて、今年で53年。頂いたこの賞を励みにスキル醸成のための研修を丁寧に行い、専用の機材開発も日々進め、視聴者が簡単には見ることのできない世界を、今後もしっかりと伝えていく覚悟です。
NHK 杉江亮彦