受賞のことば 第47回【番組部門】個人賞
※表彰番組を対象として、その番組に携わった個人に贈る賞
●演技賞
宮城発地域ドラマ ペペロンチーノ
この度は大変光栄な賞をいただきありがとうございます。
今回の撮影は石巻で実際に行われ、地元の方々に大変お世話になりました。それぞれに抱えていらっしゃる思いを感じながら、皆さんのご協力、ご声援に助けられ、撮影を乗り切ることができました。
今回、潔を演じるにあたっては、あまり考え過ぎず感じたまま演じようと思いました。吉田羊さんをはじめとした共演者の方々にも、僕を潔役へと引っ張っていただき心より感謝しています。
この作品が日本中のみなさんに「3.11」を考えるきっかけとなり、被災された方に寄り添えるような役になっていたのでしたらうれしいです。
●演技賞
オトナの土ドラ その女、ジルバ
この度は、「その女、ジルバ」とともにわたしまで賞をいただいてありがとうございます。わたしとしては久しぶりのテレビドラマで、4か月ですかね、突っ走れたのは強く支えてくれたスタッフの方々の力無くしてはあり得ません。感謝感謝でしかありません。なので奨励賞をいただいてスタッフさんが喜んでいただけたら本当に嬉しいです。ありがとうございます。
●企画賞
クマと民主主義 〜記者が見つめた村の1年10か月〜
取材を始めたとき、私は記者2か月目の新人でした。放送により村の人々に悪影響がないか悩みながらの取材でしたが、一緒に頭を抱えてくれるクルーや編集マン、上司に恵まれました。村の人々からは最初は「村を面白おかしくするんだろう」と嫌がられましたが、次第に想いが伝わり「見て見ぬふりをする方が愛がない」と背中を押してくれました。
番組放送後、村のクマ対策が進展するまで2年以上取材を続けられ、村の方々にも記者として育ててもらったと思っています。この機に改めて感謝します。
●脚本賞
宮城発地域ドラマ ペペロンチーノ
初めて東日本大震災の被災地に行ったのは、2011年夏。ダイバーとして、あの津波があった海の中を覗きたいという不謹慎な目的でした。
それ以降、東北に知り合いが増えました。家族ぐるみでお付き合いしている一家の娘などは僕の長男の嫁、つまり義理の娘になりました。10年に渡って紡いできた、多くのご縁。
笑いながら、ときに泣きながら、彼らが見せてくれた喜怒哀楽や漏らした言葉が、この脚本の原作だと思っています。
彼らと、そしてこの大きな賞に感謝します。