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放送文化基金賞

受賞のことば 第49回 エンターテインメント部門

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最優秀賞

〜この後どうする?密着TV〜
終わりが始まり

(読売テレビ放送、中京テレビ放送)

左から坂谷龍司さん(読売テレビ放送)、鳥居大雅さん(中京テレビ放送)

 この番組は、大阪の読売テレビと名古屋の中京テレビの共同制作番組です。最初は、夫々の制作スタッフが、「そういえばアレどうなってるんだろう…」といった、身の回りの疑問を持ち寄るところからスタートしたのですが、リサーチを進めていくと意外な裏側が発覚したり、実際に取材してみると色んな意味で予想を裏切る展開になったり...。
 これまで注目されてきた「本番」と比べると、「その後」は派手なストーリー展開や感動的な言葉もないのですが、何となくぼんやりと、周りへの感謝の思いや明日への活力が湧いてくる…、不思議な番組になりました。これからも、数多ある意外な「その後」を、ありのまま伝えることができるよう頑張ります!
読売テレビ放送 高橋宏輔 / 中京テレビ放送 笠井知己

優秀賞

TAROMAN
岡本太郎式特撮活劇

(NHK、NHKエデュケーショナル、豪勢スタジオ)

 制作のきっかけは「展覧会 岡本太郎」でした。NHK主催展を番組で盛り上げねば。しかし、岡本太郎さんについてはドキュメンタリーもドラマもすでに数々の名作がある。では、短い番組シリーズを作っては?太郎さんの強烈な〈ことば〉を主人公にしては?相談した藤井亮さんからの提案が「TAROMAN」でした。Eテレ深夜の5分番組がSNSで大きな話題を呼び、番組タイトルを冠したイベントになり、特集番組になり、本や数々のグッズを生み、そのすべてが熱望され…という事態になるとは、1年前の初回放送時には夢にも思いませんでした。「岡本太郎好き」「特撮好き」「70年代好き」「美術好き」すべてをうならせる藤井亮さんの凝りに凝ったクリエイションに敬意を表します。
NHKエデュケーショナル 倉森京子

奨励賞

NHKスペシャル
超・進化論
第1集 植物からのメッセージ 〜地球を彩る驚異の世界〜
第2集 愛しき昆虫たち 〜最強の適応力〜

(NHK)

 生物の多様性。その本当の尊さに、私たちは気づいているだろうか?そんな大きな問いかけの元に制作したのが、本シリーズでした。主役は、「植物」「昆虫」「微生物」。ちょっと地味に思われがちですが、彼らこそ地球の生態系にとって大きな存在であることが、取材の過程で分かってきました。人間中心の見方をやめて、見えざる世界に徹底的に迫ることで、生き物たちの知られざる豊かな世界の一端を描き出したいというのが制作チーム一同の思いでした。生き物の未知なる世界に挑み続ける科学者と、そのワクワクするような新世界を描き出すことに力を尽くしてくださったすべての制作スタッフ、出演者の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
NHK 白川裕之

奨励賞

THE 闘牛アワー
(琉球放送)

 企画会議では、闘牛実況アナウンサー・伊波大志さんが熱弁する沖縄闘牛のマニアックなネタに爆笑の連続。横綱牛を我が子のように育てる牛主の取材では、家族そろって牛舎で夕飯を作り食べている日常に衝撃。沖縄では毎週末各地で闘牛大会が開催され、身近にある娯楽だけに知っているつもりでいましたが、全く知らないディープな世界がそこにはありました。番組制作を通し、闘牛の虜になった人たちに出会えたことで「闘牛のおもしろさ」を一番肌で感じたのは、私自身だったと思います。伝統文化でもあり人気の観光資源として注目度が高まる闘牛。この時代にあらゆる角度からその魅力を県民に届けてくれた番組出演者の皆様に、心から感謝致します。
RBCビジョン 伊波勇作