受賞のことば 第50回 ドラマ部門
- ★最優秀賞NHKスペシャル リーズ“宗教2世” 神の子はつぶやく (NHKエンタープライズ、NHK)
- ★優秀賞初恋、ざらり (テレビ東京)
- ●奨励賞Netflix シリーズ 忍びの家 House of Ninjas(Netflix)
- ●奨励賞金曜ドラマ 不適切にもほどがある! (TBSテレビ、TBSスパークル)
★最優秀賞
神の子はつぶやく
(NHKエンタープライズ、NHK)
今から4年ほど前、大切な同僚が教えてくれた“宗教2世”という言葉。その同僚もお母様の宗教と長く向きあってきたことを知り、私は衝撃を覚えました。そして2022年夏、安倍元首相の銃撃事件が発生。今、ドラマだから伝えられる人生の葛藤があると、本当に多くの仲間たちが勇気を与えてくれて制作がスタートしました。
その過程で、宗教から離れるということは、アクセサリーを取り外すようなものではないと学びました。この世で最初に親が教えてくれたことは、無意識に自分の血となり肉となります。愛する人が伝える「教え」だから、苦しくもなる。自分がもし主人公だったら…と、1人でも多くの方が想像してくださったら、心から嬉しいです。
NHKエンタープライズ 家冨未央
★優秀賞
(テレビ東京)
この度は栄えある賞をいただき、誠にありがとうございます。ドラマ作りの過程にそれほど思い入れがあるタイプではないのですが、同作に関しては例外かもしれません。軽度知的障害を描くというのはやはり非常に難しく、また勇気の必要な作業だったからです。これほど俳優部や監督と話し合ったことは、私の拙い経験ではなかったことでした。だからこそ、主演が小野さんと風間さんで本当に良かったです。脚本を坪田さんと矢島さんに、演出を池田監督に引き受けていただき本当に良かったです。原作の精神性を大事にするという合言葉で、正解のない答えを探した日々は本当に宝物です。
関わってくださった皆さまに改めて御礼申し上げます。また、この賞を励みに、より精進して参りたいと思います。ありがとうございました。
テレビ東京 北川俊樹
●奨励賞
忍びの家 House of Ninjas
(Netflix)
歴史と伝統のある賞を受賞できたことを本当に光栄に思います。私は日本の映画・テレビ業界にとっては招かれたゲストであり、この素晴らしい栄誉を得られることを非常に畏れ多く思います。
忍びは日本の文化的な宝物です。この受賞により、より多くの観客が忍者について知り、さらに私たちの作品を観るきっかけとなれば幸いです。ありがとうございます、そして私たちの今後の展開にご期待ください!
監督・脚本 デイヴ・ボイル
●奨励賞
不適切にもほどがある!
(TBSテレビ、TBSスパークル)
宮藤官九郎さんと出会って25年、これが10本目の連続ドラマとなりました。今作は、昭和と令和のギャップを現時点の私たちの解釈で描きつつ、笑いと歌にこだわりエンタメのパワーを感じる作品にしたいと思って制作しました。どこにいても「こんな時代」と思いがちなのが人間ですが、『昭和はよかった』『いや、令和の方がいい』という議論ではなく、第1話の『話し合いましょう』から最終話の『寛容になりましょう』まで、伝えたいメッセージを描き通せたと思います。そして、全10話新曲のミュージカルという無謀なチャレンジを実現してくださったキャストスタッフに深く感謝しています。ご視聴いただきました皆様、本当にありがとうございました。
プロデューサー 磯山 晶