HBF 公益財団法人 放送文化基金

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放送文化基金賞

日本賞過去の記録

第48回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2021)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (10,000ドル)
『レインボーフラワー 子どもたちが描く未来の学校』
ダイアナ・モリーナさん/ティナム・フィルムス/エクアドル

<企画概要>
エクアドルでは、コロナ禍によって子どもたちの教育の機会がますます奪われつつある。さらに、地域ごとの教育格差も問題となっている。そこで、エクアドルの多様な民族や地域を代表する5人の児童に集まってもらい、彼らが思い描く「未来の学校」について自由に語ってもらう。そのアイデアをデザインに落とし込み、提言書にまとめるのはプロのイラストレーターと教育者たち。子どもたちが提言書を携えて教育省を訪ねるまでのプロセスをドキュメンタリー番組としてまとめる。

第47回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2020)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (10,000ドル)
『拒絶の声』
ローズ・ワングイさん/NTV/ケニア

<企画概要>
一人前の女性になるための「門」であり、結婚の必須条件とみなされている女性器切除。これを拒否した、さまざまなコミュニティや部族の女性5人に焦点を当て、彼女たちが社会から軽蔑されながらもそれを乗り越えていく様子を描く。

第46回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2019)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (10,000ドル)
『パムジとブヨ』
ニコラス・ブキャナンさん/ピクスコム/南アフリカ

<企画概要>
絶滅危惧種であるアフリカペンギンとハゲタカ、二種類の鳥を主人公とした、幼児向けの環境教育番組。ペンギンのパムジはお茶目で元気、一方ハゲタカのブヨは賢くて大人っぽい性格で、一本のバオバブの樹に一緒に住んでいる。この対象的な二人が主人公となり、アフリカの音楽も交えつつ、環境問題を楽しみながら学んでいく。動物のキャラクターを用いることで、自然と触れ合う機会のほとんどない都市部の子どもたちの中に、環境への関心を育てていく企画である。

第45回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2018)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (10,000ドル)
『命 ~自殺を止めるために』
エルケ・フランケさん/ビエントス・カルチュラーレス/メキシコ

<企画概要>
メキシコ南部のチアパス州で、アートの力を借りて、先住民族の若者たちの自殺を食い止めようと奔走する青年を追うドキュメンタリー。グアテマラとの国境に近いチアパス州は、メキシコの中でも先住民族が最も多く暮らす地域だ。ここでは貧困や差別、そられに起因する非行や薬物犯罪が後を絶たない。さらに、ここ10年間で若者たちの自殺が急増しているという。番組はこの状況に心を痛めた一人の青年が、若者たちの自立を助けるために芸術フェスティバルを開催するまでの道のりを追う。

第44回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2017)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (10,000ドル)
『理想郷への手紙』
セイン・リャン・トゥンさん/PS映画製作/ミャンマー

<企画概要>
社会の慣習を乗り越えて医師になる夢を実現しようとする少女の物語。
 社会の慣習を乗り越えて医師になる夢を実現しようとする少女の物語。
ミャンマーでは、女子が無償で教育を受けるためには僧院に入る以外の方法がなく、さらに高等教育に進める道も限られている。14歳のエインドラは、親の離婚により孤児となり、学び続けるために尼僧になることを選んだ。彼女には「初の尼僧の医師となって人を救いたい」という大きな夢がある。高等教育を求めて立ち上がる彼女、はたして大学は彼女に門戸を開くのだろうか?学びを渇望するエインドラの姿を通して、社会のあり方を描こうとする企画である。

第43回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2016)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (10,000ドル)
『未来は私のもの』
ノヴェラ・ニコンさん/ドルルーパッド・コミュニケーション-教育発達メディア/バングラデシュ

<企画概要>
 いま18歳未満での結婚を強いられている少女の数は、7億人を超える。アジア、アフリカを中心に深刻な問題となっている児童婚。バングラデシュは、そのなかでも最も児童婚の割合が高い国だとされる。家庭の中で少女を長く育てることは、経済的な負担になると考えられているからだ。少女たちは、親に強いられて幼くして結婚し、教育を受ける権利も自立するチャンスも奪われてしまうのだ。
 児童婚を拒み自立をめざす少女たちは、どのような道を歩いてゆくのだろう。番組は、教育を受けて自立をめざす少女と共に、児童婚で幼くして嫁してゆく少女を対比的に描きながら、バングラデシュでの児童婚の問題を問う。

第42回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2015)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (10,000ドル)
『ミルイスとロバの英語教室』
マリア・ディアスさん/アニマトロポ/コロンビア

<企画概要>
 ロバに本を積んで農村地帯の貧しい家庭を訪問し、学校に通えない子どもたちに本を読んで聞かせているルイスという実在の教師をモデルにしたアニメーション。番組は、ルイスが連れている2頭のロバ(アルファとベト)、そして9歳のルチと7歳のピペが、秘密の図書館を巡って冒険をする形で進んでゆく。農村地帯で、英語を学ぶチャンスの少ない子どもたちに、楽しく英語に触れることを狙った番組。6歳から9歳の子どもたちをターゲットにしている。コロンビアの自然や文化、音楽など子どもたちにとって理解しやすい世界を活かしながら英語を教えることで、子どもたちが無理なく英語を身につけることをはかる。

第41回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2014)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『ミーアキャットのぼうけん』
グリニス・ビアケス・カパさん/ナミビア放送協会(NBC)/ナミビア

<企画概要>
 ナミビアでは、文字や数字、色や形など、就学前に基礎的な事柄を学ぶ子どもは少ない。また、小学校の授業は英語で行われるが、国内には13の言語があり、 農村部の幼児が英語に触れる機会はほとんどない。この企画は、知的好奇心が旺盛で冒険好きのアニメキャラクター、ミーアキャットが、砂漠、サバンナ、海岸地帯などアフリカ各地を旅し、さまざまな動物と出会う英語教育番組。子どもたちは動物や自然について楽しく学びながら、必要な基礎知識を身につける。就学前の子どもに、英語に触れる機会を与えるとともに、まだ見ぬ広い世界へと想像力をかきたてる作品としたい。

第40回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2013)

企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『通学路は大自然』
アトラ・ディサナヤカさん/スリランカ放送協会(スリランカ)

<企画概要>
 スリランカの都会から遠く離れた村に住む子どもたちは、ジャングルを通り抜け、川や運河を渡り、丘を越え、大自然のなかを数キロ歩いて学校に通う。象と遭遇すれば、群れが通り過ぎるまで長い間待ち続け、モンスーン時期に川が氾濫すれば、泳いで川を渡る。母なる自然は、環境のさまざまな側面を子どもたちに示し、彼らは経験を通して豊富な知識を得る。ジャングルの村で暮らす子どもたちの生活に焦点を当てたこのドキュメンタリーは、彼らが勇気と希望を胸に、どのようにして自然との向きあい方を学んでいくかを描く。同年代の視聴者たちは、彼らの視点を通して、自然から学ぶことを教えられ、さらには過疎地で暮らす同年代の子どもの苦労に気づかされるだろう。
※番組は、2014年の日本賞で上映されました。

第39回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2012)

企画部門 最優秀企画/放送文化基金賞(HBF賞) (8,000ドル)
『自分を信じて』
ニータ・サプコタさん/ジョイニング・ハンズ・ネパール(ネパール)

<企画概要>
 3歳でせき髄に障害を負い、親を事故でなくし、障害児のための孤児院に育った少女。偏見と差別の中で 生きてきた少女は現在21歳。彼女の日々のあくなき挑戦、そして好奇心は尽きることがない。洋服への強い関心からネパールで初めての車いすのファッションモデルとなった彼女の、目標に向かってまっすぐに突き進む姿は、やがて周りの人たちの意識をも変えていく。「自分を信じること。車いすはバリアーではない。素晴らしい人生を送り、あらゆる人が参加できる社会を作る力は、誰にでもある」。彼女のこのメッセージは障害を持つ人々だけではなく、あらゆる人たちを勇気づける。
※番組は、2013年の日本賞で上映されました。

第38回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2011)

企画部門 最優秀企画/放送文化基金賞(HBF賞) (8,000ドル)
『テレビはダンボール箱』
カレブ・ムチュングさん/マラウイ教育研究所(マラウイ)

<企画概要>
 アフリカでも特に貧しい国のひとつであるマラウイの教師たちを対象に、厳しい環境にある教育現場において、ダンボール箱などの身近にある物を利用し、生徒に興味をわかせる画期的な教育法を見出すことを促す、ドキュメンタリー番組の企画。
 基本的な設備や教材の整わない困難な地域で働く4人の教師への取材を基に、彼らが置かれている現状とフラストレーションを紹介。こうした状況下でも決して諦めずに、子どものためにアイディアと工夫を凝らし、視聴覚教育の教材を作り続ける彼らの奮闘と、そこから恩恵を受ける生徒たちの生き生きとした喜びの表情を伝える。
※番組は、2012年の日本賞で上映されました。

第37回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2010)

企画部門 受賞/放送文化基金賞(HBF賞) (8,000ドル)
『乳房の告発』
ジョーセフ・ダンジーさん/アフリカ・ジャパンハウス・センター(カメルーン)

<企画概要>
 アフリカ全土で、母親が10代の娘の乳房を傷つける因習や民間の豊胸施術などにより、乳癌などの罹患率が高まっている。このような習慣の危険性を訴える教育・ドキュメンタリー番組の企画。
※番組は、2011年の日本賞で上映されました。

第36回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2009)

企画部門 受賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『ねえ、知ってる?(What's the buzz?)』
ウェリレ・マスクさん/スワジランドテレビ(スワジランド)

<企画概要>
 スワジランドの若者に世界で何が起こっているかを伝える15分のニュース番組企画。
※番組は、2010年の日本賞で上映されました。

第35回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2008)

企画部門 受賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『そこに道はある』
アナンダ・アビネイケさん氏/シネリ(スリランカ)

<企画概要>
スリランカの貧困地域の少年が、進学奨学金を得ようと努力していく姿を描くドラマ。
※番組は、2009年の日本賞で上映されました。

第34回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2007)

企画部門 受賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『ヤング・デモクラシー』
ケサン ドルジ さん/KCDプロダクション(ブータン)

<企画概要>
 今年、ブータンは、初めての選挙を通して民主主義政治に近づこうとしている。民主主義への期待と考え方を反映する史実に基づくドキュメンタリー。
※番組は、2008年の日本賞で上映されました。

第33回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2006)

企画部門 受賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『ひとりで教えるスーパー授業』
ディーパク・ヴァルマさん/ハラカラ・メディア(インド)

<企画概要>
 経済発展が著しいインド。しかし、地方には開発から取り残された村が数多く存在する。ある村で、1年生から5年生まで、100人の生徒を1人で教えるスーパーティーチャーの授業を記録する。
※番組は、2007年の日本賞で上映されました。

第32回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2005)

企画部門 受賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『すべては読み書きから』
アブドゥル・カユーム・カリームさん/エデュケーション・フォー・オール(アフガニスタン)

<企画概要>
 長い戦争のために教育を受けられなかった大人に読み書きの機会を与えることと、学校に通う少年少女たちに教育の大切さを教えることを目的としたドラマ。生まれ故郷に戻ってきた教師は、村で成人対象の学校を始めようとするが、伝統を重んじる地主は女性への教育を許そうとしない。地主が息子の説得と村人の努力に心を打たれ、万人への教育の必要性に気がつく様子を描く。番組は、2006年の日本賞で上映されました。
※番組は、2006年の日本賞で上映されました。

第31回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2004)

企画部門 受賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『炎の抵抗』
エルミラ・ハサノヴァさん/ウズベキスタン言論・表現の自由委員会(ウズベキスタン)

<企画概要>
 中央アジアの国々では夫の暴力などの人権侵害に抗議して焼身自殺をはかる女性が後を絶たず、その数はウズベキスタンだけでも1年に200件以上にのぼっています。女性はなぜ焼身自殺に踏み切ってしまうのか。その心理的、社会的原因を探るとともに女性の権利向上の必要性を訴えます。番組は、2005年の日本賞で上映されました。
 受賞したエルミラ・ハサノヴァさんは「とても大きな賞を受賞し、信じられない気持ちで感激しています。番組は、1人の女性の生き方を通して国の抱える問題を描き、女性に対する差別や男の暴力を改善するためのものにしたいです」と語りました。
 また、番組企画部門審査委員長のイボンヌ・クガメさん(南アフリカ放送協会 制作センター長)は「この番組が伝えようとする事実は、ウズベキスタンのみの問題ではありません。世界で同じような問題を抱えている国は多く、ウズベキスタンからこういった問題があることを世界に伝えられれば良いと思います。受賞者のハサノヴァさんの熱意は素晴らしいものです」と語りました。
※番組は、2005年の日本賞で上映されました。

第30回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール(2003)

企画部門 受賞/放送文化基金賞 (8,000ドル)
『氷河を越えて』
ドルジ・ワンチュックさん/ブータン国営放送(BBS)(ブータン)

<企画概要>
 二人の教師が、ブータン最辺境の村、海抜4,500メートルのルナナの学校へ赴く姿を追うドキュメンタリー。教師の苦難の旅や、ルナナ独自の文化にカメラを向ける。「学校に通う」ことが、ある地域ではきわめて困難なことを伝え、独自の生活、文化・伝統を持つ村の姿を記録に収める。番組は、2004年の日本賞で上映されました。
 受賞したブータン国営放送のプロデューサー、ドルジ・ワンチュックさんは「辺境の地の学校に強い関心を持っているが、人々の目をこうした辺境の学校に向けさせるために全力をあげて番組を作りたい」とその喜びを語りました。
※番組は、2004年の日本賞で上映されました。