日韓中テレビ制作者フォーラムに行ってきました。
レポート
日本、韓国、中国の放送関係者が交流を深め、意見を交換してお互いの国の放送文化の発展に生かしていくことを目的に、毎年、各国(日本側の運営主体は一般社団法人「放送人の会」)が交代で主催している「日韓中テレビ制作者フォーラム」。
15回目を迎えた今年は、韓国釜山(プサン)市の海雲台(ヘウンデ)グランドホテルで10月28日から31日までの4日間の日程で開催され、地元韓国に加えて、日本、中国からそれぞれ30人近くの放送関係者が一堂に会して各国で放送された番組を視聴し、意見交換を行いました。3カ国の制作現場の生の声を聞く事のできる貴重な機会であり、放送文化基金も毎年参加しています。
視聴した番組は、各国のドキュメンタリー、ドラマ、エンターテインメントを1本づつの全部で9本。日本の作品は、NHKスペシャル「見えず 聞こえずとも」、TBSの「おやじの背中 ウェディング・マッチ」、テレビ朝日の「しくじり先生 俺みたいになるな‼」の3本でした。
番組の視聴後には、それぞれの番組制作者から番組の狙いや背景などが説明され、それを受けて、参加者の間で、制作上の工夫や苦労話、視聴率や制作経費などについて、活発な質疑応答が繰り広げられました。
こうした議論を通して、今回のフォーラムでは「アジアフォーマットの可能性」がテーマに掲げられました。
各国から持ち寄られた番組には、いずれも工夫された手法や様式があり、そういった「制作フレーム」に対する認識を共有化することで、言語や文化を越えた番組制作の新たな方向性が芽生えるのではないかと感じました。
民間レベルでの交流としても意義深いこのフォーラム。来年は中国で開催されます。